Category Archives: コマユバチ科/Braconidae
- Cotesia sp. Cotesia属の一種
- Euurobracon yokohamae Dalla Torre, 1898 ウマノオバチ
- Phanerotoma flava Ashmead, 1906 キイロコウラコマユバチ
- コマユバチ科の一種 Braconidae gen. sp.
Cotesia sp. Cotesia属の一種
種不明その1。里山の草叢で茎に付着した謎の白い塊を発見。アワフキムシ幼虫が作った泡の巣が固まったような感じですが、カマキリの卵嚢とは違います。一週間後の11月上旬、黒い小さな蜂が続々と羽化して来ました。寄生蜂に詳しい外国人さんからyoutube動画にコメントを頂きまして、「この寄生蜂は鱗翅目の幼虫(シロチョウ科?)に寄生するコマユバチ科Cotesia属の一種だろう」とご教示頂きました。また、「今回採集した謎の白い物体はシオヤアブの卵嚢ではない」と私の大きな勘違いを正して貰いました。寄主の体内で育った寄生蜂の終齢幼虫が寄主から一斉に脱出して、共同で大きな繭塊を紡いだものなのだそうです。
詳しいことはブログに載せておきましたので、よろしければご覧ください。追加の写真や羽化シーンの動画もあります。
http://sigma-nature-vlog.blogspot.com/2011/01/cotesia-sp.html
http://sigma-nature-vlog.blogspot.com/2011/01/cotesia-sp5.html
成虫が羽化した初日に、たまたま容器内で求愛交尾行動を少しだけ垣間見れました。ブログの記事はこちら↓です。動画(2:30)もあります。
http://sigma-nature-vlog.blogspot.com/2011/01/cotesia-sp_09.html
実は同じ日に少し離れた位置からもう一つ白い繭の塊を採集していました。飼育に失敗する可能性に備え、保険として二個採集したのです。この繭塊bからも多寄生の蜂が続々と羽化して来ました。ブログの記事はこちらです。(追加の写真もあります。)
http://sigma-nature-vlog.blogspot.com/2011/01/b.html
これら二つの繭からは、本種に寄生したと思われるヒメバチが羽化してきました。
2010年10月下旬 山形県/撮影者:しぐま様
コマユバチ科の一種 Braconidae gen. sp.
種不明その13。今月、北海道にある会社の事務所内で何匹か発生していたそうです。図鑑と照らし合わせても同定には至りません。大きさは(触覚部分は入れないで)2.5~3mm程度です。2017年1月/撮影・投稿者:hasimonera様
種不明その12。体長10mmほど…。2013年6月8日 長崎県対馬市厳原町豆酘崎/撮影者:yohbo様
種不明その11。山間部の道端に生えた柳(種名不詳)の潅木で若葉に産卵する蜂を動画に撮りました。長い産卵管をもつ黒い蜂です。2013年5月上旬 山形県/撮影・投稿者:しぐま様
追加の写真はブログに載せておきました。
http://sigma-nature-vlog.blogspot.jp/2013/06/blog-post_4703.html
種不明その10。大きさ7mmぐらい? 2011年9月11日 千葉県山武郡/箱男様
種不明その9。ユキヤナギの葉の上のこのハチは?2011年4月30日 茨城県つくば市/撮影者:yamasanae様
種不明その8。ゴミムシを飼育していふ腐葉土からあらわれたものです。体調3mm(産卵管を除く)。2010年6月12日羽化 茨城県つくば市/撮影者:たかぎ様
種不明その7。小さな蜂を見つけました。大きさは触角を入れて2cm位だったと記憶しております。2009年12月13日 岐阜県各務原市/撮影者:sora様
[高画質で再生]
キノコに産卵するハチ [ウィキ]
種不明その6。サクラに生えているカワウソタケに産卵しているハチです。実際には、キノコを食べる虫に産卵しているのかもしれません。2009年7月20日 撮影者:混沌様
種不明その5。2009年4月 埼玉県/蘆様
種不明その4。体長3.5mm位でした。2006年12月6日 兵庫県淡路島/撮影者:uni2様
種不明その3。2006年5月 撮影者:なべ様
種不明その2。クリオオアブラムシの卵塊で産卵していたハチを見つけました。このアブラムシに寄生するハチとしてはマダラアブラバチが挙げられていますし、日本動物大百科、10巻26ページにマダラアブラバチとして掲載されている写真ともよく似ていると思います。ただ、アブラムシの卵の一部は孵化していて幼虫もいたのですが、ハチは卵を選んで産卵しているように見えました。2006年4月1日/撮影者:ハンマー様
種不明その1。2005年11月23日 栃木県那須町寺子/撮影者:kuwachan様
Euurobracon yokohamae Dalla Torre, 1898 ウマノオバチ
シロスジカミキリの寄生者であるウマノオバチですが、このハチを捕まえて臭いを嗅ぐと、クロウリハムシ?テントウムシ様の臭いがすることをご存じの方はいらっしゃるでしょうか。
今年、この臭いの意味について捕食者に対する防御物質ではないか、また、このハチの派手な色彩は警告色として作用しているのではないかと考えるに至りました。
オニグモを使って実験を行ったのですが、はっきりした結果が出ないうちに、ハチに逃げられてしまいました。数分間の観察でしかありませんが、産卵管が網に絡まってぶら下がった状態のウマノオバチに対して、オニグモはゆっくりと近づきはしたものの、襲いかかりはしませんでした。
N氏を介して、T氏から以下の文献に臭いに関する記述があるとの御指摘をいただきました。両氏に深謝して、今後の参考に致します。
石澤健夫(1933) 馬尾蜂の観察 植物及動物 1(11), 132.
加藤学(2005) 岡山県北部:鏡野町でのウマノオバチの記録と若干の生態記録 つねきばち No.5 21-24.
石澤氏の文献は未見ですが、「盛に異臭のある灰色の濃厚な液体を排出するようになつた」との記述があるそうで、これについてはもう一度確認の必要がありそうです。加藤氏の文献は、『つねきばち』を購読しながら見逃していました。「この揮発性の物質は、野鳥などによる捕食圧を下げるのに一躍(ママ)かっていると思われる」との見解を述べられています。2009年5月10日 栃木県/さびきこり様
ウマノオバチが産卵管を清掃する姿を初めて見ました。長い産卵管を後脚に挟み込んで、一方の脚を支えとし、もう一方でこすりながら送りだしていくようです。慌ててカメラを構えたのですが、ひどい出来で申し訳ありません。撮影時にこの個体は10日以上飼育していました。2006年5月 栃木県/撮影者:さびきこり様
メス。今年も少なからず発生が見られましたが、もうシーズンも終わりらしく、オスの姿は確認できませんでした。以前あちこちに吹聴して回ったのですが、このハチ、つかむとテントウムシ臭いんです。尻尾に触れたくらいでは逃げたりしないんですが、摘むと敏感に反応して逃げようとします。そして、この時(産卵管以外に触れていなくても)やはり独特の匂いが大気中に漂うのを確認しました。
かなり派手な色彩で、大きな体、ということから連想して、やはり防御的な意味があるのかなと思っています。実際速くはないスピードで飛ぶのですが、鳥に突つかれるところは見たことがありません。2006年5月7日 栃木県/撮影者:さびきこり様
メス。2003年 撮影者:さびきこり様